フォームのスパム対策に reCAPTCHA を使っているなら、Cloudflare Turnstile(クラウドフレア・ターンスタイル)への乗り換えも選択肢のひとつです。

理由はシンプルで、reCAPTCHA が「無料で気軽に使えるツール」じゃなくなってきたからです。

 reCAPTCHA に何が起きたのか

「私はロボットではありません」のチェックや、信号機・自転車の画像を選ばされる、あれです。長年お世話になってきた方も多いと思います。弊社は共有サーバーや占有サーバーの運用がメインですので、スパムが多いお客様にはreCAPTCHAを進めてきました。

ところが 2024年8月 から、状況が変わりました。

無料で使える回数が、月100万回 月1万回 に削減されました

100分の1です。

月1万回って多い?少ない?

「うちはそんなにアクセスないから関係ないかも」と思うかもしれません。

でも1回 = 「ページを1回開いた」ごとにカウントされます。

たとえば1日に300人が訪問するサイトで、みんなが1回フォームページを開いただけで…

> 300人 × 30日 =9,000

ほぼ上限です。スパムボットが来たり、フォームが複数あったりすると、あっさり超えます。

超えたらどうなるか? reCAPTCHA が止まります。

しかも Googleから通知は来ません。気づいたらフォームからスパムメールが増えていた、というパターンが普通に起きています。

さらに「Google Cloud への移行」が必要になった

もうひとつ面倒なことがあって、2025年末までに Google Cloud プロジェクトへの移行が必須とされています。

これ、何が必要かというと——

– クレジットカードの登録(無料枠でも必要)

– Google Cloud の管理画面で設定

– 枠を超えたとき何が起きるかは、課金設定をしているかどうかで変わる

「ただ無料で使いたいだけなのに…」という感じになります。昔みたいに「キー取得してコピペしておわり」とはいかなくなりました。

新規取得の際はもちろんのこと、既存での使用も順次Google Cloudに移行されるとのことです。

「課金しない」を選べば自動引き落としはされない。でも……

課金設定をしない場合、月1万回を超えても自動でお金は取られません。ただし、その代わりに reCAPTCHA がエラーを返して停止します。スパム対策が静かに止まった状態で、フォームだけは動き続けるということです。月が変わると自動でリセットされます。 課金設定をオンにした場合の料金はこちら。

リクエスト数料金
月1万回まで無料
1万〜10万回月8ドル(約1,200円)固定
10万回超1,000回ごとに1ドル(従量課金)

※2026/06時点のレートで計算しています。

「課金はしたくないけど、止まっても困る」という状況になりやすいのが、今の reCAPTCHA です。設定を管理し続けるのも手間なので、現時点では、素直に Turnstile に乗り換えたほうが楽です。

それだけじゃなくて、ユーザーも地味に困ってる

コストの話だけじゃなくて、使い勝手の問題 もあります。

v2 の画像認証(「バスが映ってる画像を全部選んでください」)、スマホで操作するとかなり面倒です。問い合わせしようとしたのに、画像認証のせいで諦めた……という人、実は結構います。
せっかく来てくれたお客さんがフォームで離脱するのは、もったいないですよね。

Cloudflare Turnstile って何?

Cloudflare(あのオレンジ色のロゴのやつです)が 2023年9月 から提供しているスパム対策サービスです。

MODULLOのお問い合わせページにも設定していますよ。

reCAPTCHA の「面倒なところ」を全部取り除いたような設計になっています。

何が違うの?

reCAPTCHA  Cloudflare Turnstile
料金月1万回超で有料完全無料(回数制限なし)
ユーザー操作画像認証が出ることもほぼ何もしなくていい
プライバシーGoogleにデータ送信Cookie なし・データ最小限
導入のしやすさ普通reCAPTCHA とほぼ同じ構成
Cloudflare CDN不要(今のサーバーのまま使える)

 Turnstile のよいところ

お金がかからない

回数に関係なく無料です。複数サイトを持っていても安心(1アカウントで、20サイトまでは登録/管理が可能です)

ユーザーが何もしなくていい

ページを開いた瞬間にバックグラウンドで認証が終わります。チェックボックスすら不要なことがほとんどです。問い合わせの離脱率改善にも効きます。

今のサーバーのままでOK

「Cloudflare って CDN に乗り換えないとダメなの?」と思う方もいますが、そんなことはありません。アカウントを作ってキーを取得するだけで、今のホスティング環境のまま使えます。

WordPress でもすぐ使える

Contact Form 7 などの主要プラグインがすでに対応しています。

気をつけておくこと

Turnstile はまだ新しいサービスです。WordPress で使う場合、公式プラグインではなくサードパーティ製になることもあるので、互換性の確認は定期的にしておきましょう。

また、reCAPTCHA と同じで「スパムを100%ブロック」はできません。お問い合わせページを noindex にするなど、他の対策と合わせて使うのがおすすめです。

まとめ

reCAPTCHA は、知らないうちに「面倒で、お金がかかってしまう」ツールになりつつあります。

Cloudflare Turnstile は、その2つをまとめて解決してくれます。乗り換えの手間もそれほど大きくないので、ちょっと気になってきた方はぜひ試してみてください。